グレートスレーブ湖 カナダ イエローナイフ ノースウエスト準州
幻想的な光のカーテン「オーロラ」。一生に一度は見てみたい、大自然が作り出す壮大で優美なる光のページェントだ。カナダは北欧やアラスカと並ぶ世界でも有数のオーロラ出現地域。特に、ノースウェスト準州の州都・イエローナイフやユーコン準州のドーソンシティはオーロラがよく出現する場所として知られ、冬のオーロラ・シーズンになると世界中から多くの観光客や写真家が訪れる。
オーロラってなあに?
オーロラは、簡単にいうとオーロラ帯と呼ばれる緯度65度から70度周辺地域で出現することの多い大気の発光現象。太陽から放出されたプラズマが地球の大気の粒子と衝突し、発光すると考えられている。メカニズムとしては、蛍光灯やネオンサインと同じようなもの。とはいえ、発生の詳しいメカニズムなどはまだまだ解明されていない部分も多く、その未知なる部分や、いつ発生し、いつ消えるかわからない不確定さこそが、オーロラの神秘性と美しさを増しているとも言えるのだ。そもそも「オーロラ」の名は、ローマ神話の暁の女神アウロラ(Aurora)に由来するといわれる。かつて、人々は天空に輝く不思議で美しい光を神聖なものとしたのだ。また、妖しげな光の揺らめきや、赤い色が血の色に通じるとして、中世では「戦争や災害の前触れ」「神の怒り」と信じられていたこともある。
カナダで見るオーロラ
カナダのオーロラ観察拠点は、市街地から離れている場所が多く、人工の光に邪魔されずに、より美しいオーロラを楽しむことができるのが特徴。また、冬場は晴天が多く空気が乾燥しているためオーロラを見るチャンスが多いのも嬉しい。
カナダでオーロラを楽しむ際の注意点
冬のイエローナイフやドーソンシティは、平均気温がマイナス20度を下回り、夜ともなれば、マイナス25度、マイナス30度なんていうことも珍しくない。北海道と同じで室内はとてもよく暖房がきいており、半そで一枚で過ごせるほど温かい場合もあるが、一歩戸外に出ると息も凍ってしまうのではないかと思う程の極寒の地域なのだ。そして、オーロラを観察するためにはそんな寒さの中、戸外でオーロラが出現するのを待たなければいけない場合も少なくないので、十分な防寒対策が必要だ。現地レンタルもあり、必ずしもすべてを日本で用意していく必要もないが、団体客が重なったりして、予約なしには必要なものが借り出せない場合もあるので、特に個人で行かれる場合は注意が必要だ。せっかく美しいオーロラが現れたのに寒くて寒くて外にいられない、なんて羽目にならないように事前にしっかりと準備をして行こう。